アイリッシュ・ウルフハウンド スタンダード(FCI)
原産国:アイルランド
利用目的:17世紀末まで、アイリッシュ・ウルフハウンドはアイルランドで狼や鹿狩りに使われた。また、森林伐採以前のヨーロッパの広い地域で狼狩りに用いられた。
FCI分類:グループ10(サイトハウンド)、セクション2 ラフコートのサイトハウンド、ワーキングトライアル(実猟試験)なし
歴 史:[省略。18世紀にほぼ絶滅、グレアム大尉が、残ったわずかなアイリッシュ・ウルフハウンドをもとに復活させた。その際、ディアハウンド、ボルゾイ、グレート・デーンなどとの交配も行われた。1885年、最初のアイリッシュ・ウルフハウンド・クラブ設立(イギリス)]
外 見:アイリッシュ・ウルフハウンドはグレート・デーンほどではないが、ディアハウンドよりは重たくがっしりしていなければならない。その他の点では全般にディアハウンドに似ている。サイズは大きく、堂々とした外観で、非常に筋肉が発達し、力強く優美なつくりで、動きは軽く機敏。頭部と首は高く上げている。尾は上向きに緩やかに湾曲し、先端部分がわずかにカーブする。
体高と、それにつりあった胴体の長さをもつ、巨大なサイズを達成することが何より求められており、オスの平均体高が32〜34インチ(81〜86cm)で、必須のパワーと活動性、勇気と均整美を示す犬種を確立することが望まれる。
行動と性格:「家では子羊、狩りではライオンのよう」
頭 部:長く平らな頭部を高くあげている。前頭部の額の骨はごくわずかにもり上がっており、両目の間隔は非常に狭い。
頭蓋:
頭蓋骨:幅が広すぎない
顔:
口吻(マズル):長く、適度に尖っている
歯:シザースバイトが望ましいが、レベルバイトも許容される
目:濃い色
耳:小さいローズイアー(グレイハウンドのような耳付き)
首:長めで、非常に力強く筋肉質、アーチ状をなし、喉の部分に胸垂や皮膚のたるみがない
胴体:長く、胸郭が発達している
背中:どちらかというと長い
腰部:わずかに弧を描く(アーチ状)
尻:腰骨の間はとても幅が広い
胸部:非常に深くで適度に幅広く、前胸部は幅広い
肋骨:よく張っている
腹部:よく巻き上がっている
尾:長く、わずかにカーブし、適度な厚みをもち、十分に毛で被われている
四 肢
前半身:
肩:筋肉が発達し、胸の深さをもたらし、斜めについている
肘:十分に入り、外側にも内側にも出ていない
前肢:筋肉質で、骨が太く、まっすぐ
後半身:
太腿:長く筋肉が発達している
膝:ほどよく曲がっている
下腿:よく筋肉がつき、長くて強靭
飛節:低く、外側にも内側にも曲がっていない
足:適度に大きく丸い。内側にも外側にも曲がっていない。指はよくアーチ状をなし、閉じている。爪は非常に強く、湾曲している。
歩様/動き:動きは軽く機敏
コート
毛:胴、脚、頭部の毛はもじゃもじゃとして硬い。目の上の毛とあご髭はとくに硬い。
色とマーキング:グレー、ブリンドル、レッド、ブラック、純白、フォーン、またはディアハウンドに見られるすべての毛色が認められている
体高と体重:
望ましい体高:オスで32インチ(81センチ)から34インチ(86センチ)
最低体高:オス 31インチ(79センチ)
最低体重:オス 120ポンド(54.5キロ)
最低体高:メス 28インチ(71センチ)
最低体重:メス 90ポンド(40.5キロ)
欠 点:
上記からの逸脱はすべて欠点とみなされる。欠点の重大さは、それが犬の健康と幸福に与える影響の大きさに対応する。
・軽すぎる、または重たすぎる頭部
・盛り上がりすぎた額
・曲がった前肢;弱いパスターン
・弱い後半身と全体的な筋肉の欠如
・短すぎる胴体
・斜めの、くぼんだ、または非常に直線的な背中
・大きな耳、顔に垂れ下がる耳
・ゆがんだ足
・広がっている足指(握りが悪い)
・短い首;発達した胸垂(デューラップ)
・幅の狭すぎる、または広すぎる胸部
・巻きすぎの尾
・黒以外の色の鼻
・黒以外の色の唇
・非常に明るい目の色。ピンクまたはレバー色の眼瞼
明らかに身体的または行動上の異常を示している犬は失格とされる。
注記:オスは2つの睾丸が陰嚢から完全に降りていなければならない